パーキンソン病およびパーキンソン病関連疾患は以下の様々な症状を組み合わせながら進行していく病気です。
パーキンソン病は日本に15万人ほどの患者さんがいらっしゃいますが、パーキンソン病関連疾患には多系統萎縮症、進行性格上性麻痺、大脳皮質基底核変性症があります。いずれも日本に患者数が10000人強しかいない珍しい疾患です。
これらの病気に共通する症状として、運動症状と非運動症状があります。
| 〇 | 運動症状・指や首、口の震え(静止時振戦(※1)): |
| 自分の意思とは関係なく、指が震えます。ある程度までなら自分の意思で止めることも可能です。指に震えが生じた場合、その症状は片方からみられて、数カ月から年の単位で、もう片方にも見られるようになることが多いです。 |
| ・ | 手足の関節や首の動かしにくさ、こわばり(筋強剛): | |
| 手足が動かしにくくなり、次に述べる無動とあいまって歩きにくさとして自覚される方が多いです。首に症状が出た場合、頭が垂れてしまうことがあります。筋肉のこわばりに対して痛みが生じることがあります。 | ||
| ・ | 手動きが遅い、動きにくい(無動): | |
| 表情が乏しくなったり、寝返りが打てなくなったり、声が小さくなったり、文字が書いているうちにどんどん小さくなっていく症状です。 | ||
| ・ | 転びやすさ(姿勢反射障害): | |
| 押されたりするとそのまま倒れてしまうなどの症状が見られます。 | ||
| ・ | すくみ足: | |
押くときの最初の一歩がなかなか出ない症状です。ただし、目印があったりすると動かせるようになったりします。 | ||
| 〇 | 非運動症状: |
| ・ | 自律神経症状: | |
| 血圧が上がったり下がったり、頑固な便秘が見られたり、尿が出づらくなります。汗が出づらかったり、逆に出すぎたりすることもあります。 | ||
| ・ | 匂いが分からなくなる(嗅覚障害) | |
| ・ | 気分障害: | |
| うつがみられることも多いです。 | ||
| ・ | 匂不眠 | |
| ・ | 睡眠異常: | |
夢を見て暴れたり、大きな声で寝言を言ったりします。 | ||
(※1)自分の意志とは関係なく生じてしまう「ふるえ」のこと



